CDREMはIT資産(PC、スマホ、サーバー等)に関わるリユース・商品化業務のBPOを行っているが、この引き受け強化を、今がチャンスと、動こうとしている。

ここにきての円安や不安定な国際情勢を反映し、大手企業がいったん海外に持ち出した製造部門を国内に回帰させてきたことも受けて、国内の人手不足にはますます拍車がかかり、かつ地域的に偏在している状況である。

人件費だけに高いコストをかけられない。従って、よい人材の奪い合いになっている。自前では充分な人材が確保できず、かつ中核ではない事業分野は、自前主義をやめて、外出し=BPOを選択する企業は確実に増えてきている。ここは、それこそBPOをやっている我々の出番ではないかとなるのだが、そうは簡単には問屋は卸さない。

我々にだって容赦なく人手不足の波は押し寄せているし、企業の格から言えば、もっと厳しい立場と言ってよい。でも確実にBPOのニーズは増えるとみている。しからば、どうやって、このピンチをチャンスに変えるか、利益の出るBPO業務にしていくのか、これが考えどころである。

まず、第一に、技術・技能を売り物にする会社にならなければならない。

顧客が採算に合わないと出してくる業務を引き受け、こちらで工夫して採算を合わせるという以上、相手ができなかった割り切りを入れ、それを可能にする技能を作業の自動化も含めて磨いていかなければ、この辻褄は合わせられない。

これまでのように、顧客が自前でやっていた業務を、より安い人件費で実行し、その差を抜いて利益を上げることなど、今後は難しくなると考えるべきである。利益をより上げるには、こちらも生産性の向上で対応するしかない。

加えて、受託する業務は、最初は全体の一部であっても、その一部の前後の業務も受け入れる体制を作っておく。前後を受ければさらに顧客にとって効率化は可能になることを示し、こちらの受注量を増やしていくこともやってみるべきかと考えている。

この二つのポイントを実現するには、自動化・業務の高度化を可能にする「技能人材」の強化と、どんなに数が多くとも徹底した個別管理への拘りが肝要と思っている。

技能面では社内研修を行い従業員の個々の技術面を強化するのはもちろんだが、それよりも顧客から幅広い受注を得るには、IT、通信技術への深い理解、ハード・ソフトの知識も従業員に頭に入れてもらう必要がある。技能面の高い水準で仕事をこなすことが前提になってくると、その大部分を、短期間の教育しかできない人材では対応できないし、それ頼みは極めて非効率でしかない。

また、工程効率化には、どの工程で何が起こっているか即時に把握して、非効率部分を即座に直していく覚悟が必要で、それには徹底した商品の個別管理が肝になる。

中古品商売そのものは、傷みやすい野菜の商品流通に似ており、個別商品の内容は微妙に異なり、しかも市場価格は常に変動する。今は何が売れ筋か把握し、売れるものから市場に出していくことで収益性は上がる、これにはここでも個別管理は必要となってきている。

こうなると我々のいく道は、高い技能を持った定着性が高い正社員による会社運営への変革が必要かと、考えている今日この頃である。